IKOエピソード_title

IKOエピソード IKOの今と未来を発信するプライベートショー「IKO Today」

IKOの新技術や可能性をより詳しく丁寧に伝える

エピソード5 IKOのプライベートショー

遠方の大規模展示会に足を運べない方にも、IKOの幅広い製品をじっくりとご覧いただくとともに、研究開発の最新の成果などについて分かりやすくご説明させていただきたい──。そんな思いのもと、日本全国を舞台にIKOが独自で開催を続けるプライベートショーは、毎回多数の方にご来場いただいています。今回は、2019年11月に茨城県つくば市で行われた「IKO Today in Tsukuba 2019」をレポートし、熱気にあふれるIKOのプライベートショーの様子をお届けします。

IKOのプライベートショーとは?

工作機械、ロボット、半導体など、特定のテーマに関連する技術・製品を持つ企業が一堂に会する展示会は、IKOブランドの品質や技術力などを多くの方に知っていただく大切な機会。しかし、開催地に選ばれるのは東京などの大都市が大半で、各社の出展スペースにも限りがあります。

より多くのお客様に、さらに幅広い製品や開発の最新成果を紹介したいと、IKOが長年継続してきたプライベートショーを、全国各地のお客様の近くに出向いて行う現在のスタイルに移行したのは2008年のことでした。

日本各地を回りながら、各販売拠点の近隣のホールなどを貸し切り、年に1〜2回ほどのペースで2日にわたって開催するのが、IKOのプライベートショーの基本的なスタイル。新製品や注力製品など数百種におよぶIKO製品の展示が行われ、「仕事帰りに気軽に来場していただきたい」という思いから、初日は夜8時まで開場しています。

さらに毎回、IKOブランドを自社製品に導入されている多数のパートナー企業にご協力をいただきながら「IKO製品が各社でどう活用されているか」を分かりやすく展示。これもIKOのプライベートショーならではの大きな特徴といえます。

世界初の技術を用いた「液晶潤滑リニアウェイ」に注目が集まる

エピソード5 会場には日本トムソンの宮地茂樹社長も駆けつけた
会場には日本トムソンの宮地茂樹社長も駆けつけた

今回のプライベートショー「IKO Today in Tsukuba 2019」は、11月12日から13日にかけてつくば国際会議場で行われました。

会場の大ホール入口でまずお客様を迎えたのは、次世代の軸となるような技術の創造を目指して開発が進められてきた参考出展品のコーナー。カムフォロアの外輪外径に高強度樹脂を一体形成して傷や騒音の発生を防止する「高強度樹脂付きカムフォロア」といった特許出願中の参考品や、独自技術を用いたIKOの新製品、さらにお客様の特別なニーズに対応したリニアローラウェイの開発事例など、新たな技術・製品・取り組みが多数紹介され、ひときわ大きな賑わいを見せていました。

なかでも注目を集めていたのが、世界で初めて液晶潤滑剤を直動案内機器に利用した「液晶潤滑リニアウェイ」(特許出願中)です。大学との共同研究を経て販売が開始されたばかりの同商品の説明を熱心に聞いていた商社の方は、「熱に強く、粉塵も出ず、潤滑剤が長持ちする。IKOには今後もこうした斬新な発想の製品をどんどん出してほしい」と今後への期待を語っていました。

ホール中央にはIKO製品を利用した数々のデモ機が設置され、来場者の注意を引いていました。直動案内機器の上に鉄琴を設置したデモ機「IKO Linear Melody」が奏でるメロディーが響き渡るなか、クロスローラーベアリングを利用したロボットアームはなめらかな動きを披露。ドイツの自動制御システムメーカーの制御システムとIKOの直動案内機器を融合させた次世代搬送システムのデモ機が稼働を続け、また全方向への移動が可能な「フレキシブル走行台車」の運転デモなども行われています。そんなデモ機の前で足を止めたある来場者は「IKO製品が現場をどう変えていくのか、具体的なイメージがわいてきますね」と満足そうに語ってくれました。

パートナーシップを広げていく機会に

エピソード5 パートナー企業のブース
パートナー企業のブースも多くの来場者で賑わう

幅広い製品について、一人一人のお客様としっかりコミュニケートしながら丁寧にお伝えしていけるのもプライベートショーの特徴です。来場者それぞれのニーズに寄り添えるよう、会場には技術研究所などからも多数の応援部隊が駆けつけました。説明を受けていた工作機器メーカーの技術者の方からは、「一般の展示会に比べて多くの製品を見られる上、製品の仕組みなども含めて大変詳しく話を聞くことができました。説明も適切で分かりやすかったですね」とお褒めの言葉をいただきました。

さらにIKOのプライベートショーの目玉の一つがパートナー企業による出展です。IKO製品を組み込んだ多様な製品や機器の実物展示と、各社のご担当者による詳細な説明はパートナー企業の協力なくしては実現できないもので、今回は16社にのぼる企業にご参加いただきました。

あるパートナー企業の担当者は「高品質・高精度で知られるIKOのプライベートショーでなら、当社が求めるようなお客様に出会えるのではないか」と出展の狙いを話します。また別のパートナー企業の担当者は「出展企業同士も、同じIKO製品に携わっている企業ということで信頼性は高い。多くの分野で企業連携が進むなか、精密機器のプロフェッショナルが集まるこうした場を生かして連携を進められたらいいですね」と、新たなパートナーシップ構築に向けた期待を語っていました。

各種講演を開催したほか、新たに組み立て体験コーナーも設置

エピソード5 講演会場
聴講者で埋め尽くされた講演会場

会場ホールに隣接するセミナールームでは、さまざまな講演も開かれました。12日に行われた「液晶潤滑リニアウェイ」に関する講演では、同製品の共同開発者が液晶を潤滑剤に活用することの有用性や可能性について、会場を埋め尽くした来場者たちに詳しく解説。同講演を目当てに来場したという工作機械メーカーの方は「高耐久性、低発塵性、高耐熱性など、液晶潤滑剤に想像以上のポテンシャルがあることがよく理解できた」と頷いていました。また、日本トムソンのアドバイザーによる特別講演では、成熟化社会でさらに加速するビジネスの現状と、その環境下におけるIKOの幅広い取り組みなどについて紹介しました。

エピソード5 組み立て体験コーナー
リニアウェイの組み立てに熱心に取り組む来場者

今回は新たな取り組みとして、細かな部品をピンセットで組み立てる「リニアウェイの組み立て体験コーナー」も設置。実際の組み立て作業を体験することで、多くの来場者にIKO製品の仕組みや精密さを肌で感じていただきました。10分程度の時間をかけて、なんとか製品を組み立て終えた商社の方は「想像以上の難しさでしたが、自分たちが扱っている製品の構造をきちんと知るいい機会になりました。これで、お客さんにも自信を持って説明できます。IKOにはこれよりさらに繊細な作業に関わる熟練者がいるとも聞いて、高い品質が最先端技術と熟練の技の融合に支えられていることを実感しました」と、満足そうに感想を話してくれました。

今回のプライベートショーの来場者は、IKO製品のユーザー、パートナー企業やIKO製品を扱う代理店のお客様、さらに国立研究開発法人産業技術総合研究所の研究員など、およそ800人。ひっきりなしに訪れるお客様に応対していたIKOの担当者は「プライベートショーはIKOの製品や技術についてご説明する場であると同時に、お客様から直接ニーズをうかがって、製品を進化させていくための場でもあります。今回いただいたご意見をもとに、技術と製品をさらに進化させ、展示会やプライベートショーで発信していきたいですね」と充実の表情。IKOは、これからもお客様やパートナー企業の皆様とともに、社会に貢献する技術開発型企業を目指していきます。




PAGE TOP