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IKOエピソード JIMTOF2018会場レポート

IKO製品の品質とポテンシャルを、見本市で世界に発信

丁寧につくりこんだIKO製品の品質と独自の強みを、いかに伝えていくか──。その貴重な機会の一つとなっているのが、特定のテーマに強い関心を持つ来場者に対面で認知度を高めていける展示会や見本市です。その中でも半世紀以上の歴史がある工作機械見本市・JIMTOF(ジムトフ)は、産業用機器に関わりを持つ国内外の企業にとって見逃せないイベント。入念な準備の様子から当日の活況ぶりまでを紹介します。

工作機械の最先端技術が東京ビッグサイトに集結

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さまざまな機械を製造する上で欠かせない工作機械は、「ものづくり」を支える重要なツール。日本国際工作機械見本市、通称JIMTOF(ジムトフ)※は、工作機械の世界最大級の見本市の一つです。1962年にスタートし、その後は隔年をめどに実施。工作機械はもちろん、測定・試験機器、制御装置やその部品、関連ソフトウェアや関連情報などを扱う多彩な企業が出展し、前第28回は国内外から14万人以上が来場しました。

今第29回は、「未来へつなぐ、技術の大樹」をテーマとして2018年11月1日~6日に東京ビッグサイト(東京都江東区)全館で盛大に開催。世界21ヵ国から過去最多の1085社が参加し、IoT、AI、ロボットなどが産業のあり方を大きく変えていく第4次産業革命のなかで、各社が最新の技術・製品をアピールしました。

工作機械の重要な要素部品であるベアリングを提供するIKOにとっても、JIMTOFは最も重要な展示会の一つで、第2回から欠かさず参加しています。主な目的は、 新しいお客様との出会いとブースを訪れていただく皆様へのIKO新製品や新たな取り組みの紹介 です。日本メーカーの高度な技術力が世界の工作機械づくりをリードする中、世界の最先端技術が結集するJIMTOFは、最新の技術動向を確認し、市場のニーズをとらえる貴重な機会になっています。

 ※JIMTOF(Japan International Machine Tool Fair/ジムトフ)=日本国際工作機械見本市

IKO製品の未来の活躍シーンをデモンストレーションで見せる

IKOの出展準備は、1年以上かけて入念に進められています。今回は、まず製品開発、営業技術、販売といった関連部署が集まって議論を重ね、IKO製品の確かな品質と多彩な用途をベストな形でアピールできるアイデアを検討しました。その中で、従来の展示スタイルのようにIKO製品単体をただ展示するのではなく、ブースを訪れる お客様目線をより重視する ことを決定。実際の生産現場で稼動している機械をこう改善したいという、お客様の要望が実現する姿をイメージできるようなデモ機を制作し、展示することをテーマとしました。

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プロモーションムービーでは、社会の軸となるIKOの技術力をCGで再現

その目玉の一つが、IoTなどの活用でさらなる進化を遂げた IKOの直動案内機器の未来を描くプロモーションムービーデモ機 です。このデモ機は、「直動案内機器のコンディション状態をAIで解析し、製品寿命を判断し、あらかじめ補修パーツを準備しておく」という、近い将来実現されると言われている技術などを映像化。 第4次産業革命が進む社会においてIKOの技術力がどう貢献していけるか を、CGを使いながら分かりやすく見せる形としました。来場者には、今後の産業機械のIoT化を通じて、IKO直動案内機器の将来性を強く印象付けることができました。

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今年実際に展示されたリニアモーター駆動による次世代搬送システムのデモ機

もう一つのメイン展示が、 リニアモーター駆動による次世代搬送システムのデモ機 です。このデモ機は、ドイツの自動制御システムメーカー・ベッコフオートメーション社の制御システム「XTS」とIKOの直動案内機器を融合させています。

包装ライン工程などで多数の実績があるXTSは、ケーブルを引かずにリニアモーターの稼動ステージをステージごとに制御でき、さらに一周することも可能であるため、従来の約半分のスペースで包装ラインを作り上げることができます。

ただ、重いものを搬送できないという難点がありました。そこで、IKOの直動案内機器を搭載することをベッコフオートメーション社に提案。 従来から5倍ほど重い荷物を搬送できる仕様を構築 し、包装ラインだけではなく、電子部品の組立ラインなどにも採用の幅が広がりました。このデモ機は、展示会でもさまざまな分野の設計者から注目を集めました。

デザインを一新したIKOブースの展示に、興味と関心を深める来場者

そして開催日の11月1日。約10万㎡におよぶ展示スペースには、調達先を探すメーカー担当者、機械コンサルタントや海外からのバイヤー、ものづくりを志す学生など多彩な来場者にご訪問いただき、大きな賑わいを見せました。

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ブースを拡張して華やかな展示を行う企業が増える中、IKOブースではデザイン面でも一工夫。立ち寄りやすい開放的な構造で、 コーポレートカラーである「IKOブルー」が彩る デザインは、「遠くからでも分かりやすく、青く光るラインが印象に残る」と、ブースを訪れたIKOユーザーからもご評価をいただきました。

ブースの前面では、IKOのロゴが入った次世代搬送システムのデモ機が、休むことなく滑らかに動き続けています。また過去5年間の新製品を集めたコーナーには、最新の先端技術を駆使した参考製品も展示。「今回のデモ機は特に人目を引きますね。販売前のクロスローラーベアリングの説明も興味深かったので、検討を進めたいと思います」と、新製品を探しに来訪された技術者からはお墨付きをいただきました。

そのほかIKOの クロスローラーベアリングを使ったロボットアーム が作業する様子や、未来の IKO製品が工場などで納品機材の遠隔監視を行う映像 に見入る方も多数。興味を持った来場者の一人一人に担当者が寄り添い、展示製品について丁寧に説明していきます。一通りブース内を見学し、説明を聞き終えた工作機械関連の技術者は「親身になって色々教えてもらいました。IKOのローラタイプのリニア製品がボールタイプよりも寿命などで大きなメリットがあることが分かったので、持ち帰って検討したい。今後も歴史あるメーカーならではの品質と安定性を期待しています」との感想をいただきました。

より“伝わる”展示に向けて、さらなる工夫を目指す

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「JIMTOF 2018」の6日間の来場者は、のべ15万人を上回って過去最多を記録。IKOブースへの来場者は約3000名となり、アジア圏を中心として海外からも多数のお客様にご訪問いただきました。

これまでの単体での製品展示は抑えながら、デモ機や新製品を前面に出すなど、メリハリをつけた展示を行った今回のIKOブース。デモ機やムービーの展示など新しい試みに対して、「利用場面がイメージしやすい」など好意的な反応が多く寄せられました。今後は生産現場により近い形でのデモ機の製作などで、さらに分かりやすい展示を目指します。

今後も、メカトロテックジャパンや国際ロボット展など、IKOが出展を予定している見本市・展示会が続きます。また、海外でも米国最大の工作機械見本市「IMTS」やASEAN最大の工作機械見本市「METALEX」等年間30以上の展示会に出展する予定です。それらを通じて、ニードルベアリング開発を国内で初めて成功させ、直動案内機器でも数々の独自製品を開発してきた IKOの高度な品質と技術力をアピールし、皆様とともに社会の軸となる製品の開発・提供を進めていきます 。皆様にもぜひ足をお運びいただければ幸いです。




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